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グロース株(成長株)にPERは関係ない?PERの重要性


株式投資をしているみなさんはPERに注目しているのではないでしょうか?

 

トレードスタイルによって注目する人、しない人が居るかと思うのですが、恐らく多くの方が注目しているでしょう。

 

PERは最近よく注目されるようになったROEやPBRと並び、株式投資において重要となる指標の1つです。

 

世界共通の指標ではあり、投資を始めたばかりのかたでも注目するかとおもいます。そこらへんのテクニカルを見るよりよっぽど簡単に見えますからね。

 

しかしこのPER、実はすごく奥が深いんですよ。今回はそのPERとグロース株(成長株)の関係性について言及したいとおもいます。

PERとはそもそも何か

PERとは株価が一株益の何倍の水準にあるかを表す指標です。算式は以下の式で表します。

PER(株価収益率)=株価÷1株益

この数値が低ければ低いほど割安、反対に高ければ高いほど割高となります。例えば株価1,000円、1株益(EPS)100円なら10倍ってことですね。

 

PER10倍は、仮にこの先ずっと同じ1株益(100円)なら10年間で投資額を利益だけで回収できるのです。

 

これが割安とみるか、割高とみるかは一概には言えません。その企業の成長性や業種によって大きく異なるからです。

 

一般論で言うと、世界的にPERは15倍から20倍くらいが適正なのではないかと言われています。

 

あくまで一般論なので、これが参考となるのかどうかは分かりませんが、頭の片隅に入れといてもらえれば良いかと思います。

 

奥が深いPER

冒頭のほうにPERは奥が深いと言いました。なぜかと言いますと、PERには答えが無いんですよ。

 

例えばテクニカル指標とかだとこのサインが出たら買い、売りなど明確なものがありますよね??もちろんその通り売買しているだけで勝てるわけではありませんが。

 

PERの場合は何倍なら買いだ!何倍なら割安だ!とは言えません。だから同じPER10倍といった数字を見ても安い銘柄と高い銘柄があります。

 

PERで安いか高いかを判断するにはその企業の成長性、安全性、業界での位置、市場の拡大可能性、景気の先行きなどなど判断材料が盛りだくさんなので正しい判断をするのは不可能と言えるでしょう。

 

グロース株とは?

では次にグロース株の説明をします。グロース株とは成長株とも呼ばれ、年率20%や30%、それ以上の成長率でグイグイ成長していく企業の株のことを言います。

 

中には前期比売上高+100%(2倍)の企業もあるほどです。さすがに売上や利益を1年で2倍以上にする企業には早々めぐり会えるものではありません。

 

しかし、20%程度なら結構あります。「程度」という言葉を使ってしまいましたが、20%もバケモノ級の成長率です。

 

グロース株のPER

グロース株のPERですがはっきりいってばらばらです。20倍もあれば100倍超えもあります。

 

例えばこの鎌倉新書という銘柄は年率で平均すると20%程度の成長率でしょうか。PERは2019/1/16現在でなんと約121倍!!


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とは言え、年率20%の素晴らしいグロース株でもPERが20倍程度しか無い株もあります。

 

グロース株にPERは意味あるのか??

さて、本題です。グロース株にPERは意味のある指標となるのでしょうか。

 

結論から言いますと、グロース株にPERの適用は全く意味ありません。

 

PERは割安か割高かを判断するものでしたよね??グロース株にそれを適用するのはすごく難しいんですよ。理由は以下の3つ。

 

理由1:先行きが不透明

グロース株は今後の成長率が最も重要となります。会社予想である程度の数字は判明しますが、結構前後することが多いです。

 

そして、PERが適用可能な状況というのは、企業の利益が今後、上昇するか下落するか、横ばいかをある程度判断でき、さらにはそれが何年続くかが予想できる場合です。

 

成長株の中でも比較的安定している株もありますが、バリュー株などに比べたら見通しが立たない事が多いのでPERの適用は難しいでしょう。

 

理由2:先行投資

グロース株は今後も成長率を維持するため、積極的に先行投資を行う傾向にあります。

 

かのAmazonは現在の急成長に至るまでに先行投資を重視したため、7年の赤字期間がありました。

 

業種は違いますが、経営がAmazonと似ているなと思うのがマネーフォワード。同社は2021年まで赤字にして先行投資に注力することを公言しています。詳しいことは省きますが、売上が年率50%ほどで成長しています。

 

 大きく成長しようとする企業にとって先行投資はタイミングは違っても必ず必要となってきます。もちろん、先行投資は利益を圧迫しますので、PERをつり上げてしまいます。

 

さらには先行投資が今後、どのように影響するのか分かりません。

 

例えば代表的な先行投資として、広告宣伝がありますが、どのくらいの効果が見込めるかなんて分かるわけないですからね。

 

よって、今後の収益力の見込みが全く立たない(漠然と増えるだろうしかわからない)のでPERはあってないようなものです。

 

理由3:適正値が無い

一般的にはPER15~20倍程度が適正と言いました。日経平均もだいたい15倍くらいです。

 

成熟企業やバリュー株の場合、この基準を適用することが可能かもしれません。

 

グロース株の場合、PERが既に跳ね上がってますので、何と比べるかは分かりません。と言いますか、比べる対象がありません。

 

同じような成長率で比べるにしてもその企業が何年間、成長率をキープできるかによって大きく変わります。

 

もちろんそんなこと分かるわけありませんから、PERの使い用が無いんですよ。

 

実際に筆者は鎌倉新書のPER121倍を高いとは思いません。もちろん安いとも思いません。どれだけ成長が持続するか分からないので。

 

まとめ

グロース株にとってPERは非常に曖昧な指標です。ファンダメンタルズ上ではもう高いだろうと判断される水準でもグロース株はグイグイ上昇していきます。

 

そのため、鎌倉新書はPER100倍を超えるまで買われ続けているんです。年率20%の成長でPER100倍を回収するにはとんでもない年数が必要です。

 

マネーフォワードに関しても、赤字企業なのに、時価総額は売上の10倍以上ありますからね??普通じゃ考えられません。もちろん赤字なのでPERの適用は不可能です。

 

分かって頂けましたか??グロース株のPERは適正な水準が全く分かりません。気にしていても無駄と言えるでしょう。

 

しかし、多くの方がグロース株に対してもPERで判断をしようとします。もちろんその数値が低い方が安心できる気持ちは分かりますが、PER100倍にまでなっている株はそれだけ買われる理由があるのです。

 

グロース株に関してはPERを気にせず、成長が続く限り、株価が下がったところを拾うスタンスで良いのではないかと思います。